出版案内『学びのイノベーション―21世紀型学習の創発モデル』

表紙:学びのイノベーション

OECDの教育研究革新センター(CERI)の刊行物を翻訳して出版いたしました。
2016年9月22日出版の『学びのイノベーション―21世紀型学習の創発モデル』を紹介させてください。世界の急激な変化、技術の急速な進歩などをふまえて、これまでの教育とは異なる、21世紀型の教育を考える上で必読です。

【本の紹介】
21世紀の知識基盤型社会には、どのようなスキルやコンピテンシー、学習の質が求められるのか? 学習科学研究の知見や、OECD諸国におけるオルターナティブ・スクール等の先進的な事例から、イノベーティブで創造的な「新しい学び」を模索する。

【内容】 本書は、教室を真に効果的な学習環境にするべく、再デザインするために使用できる認知的・社会的プロセスに光を当て、学習科学から得られた重要な知見を要約し議論する。オルターナティブ・スクールからメキシコでの特徴的な事例研究まで、OECD加盟国における具体例を探究し、従来の型を打ち破り、学習科学研究から創発されてきた原則の実現を求めていく。本書はまた、学習を最適化することが推進目的となり、イノベーションが広範囲に及ぶ変化の触媒とも、起こるべき結果ともなる知識時代に、これらの洞察がどのように教育改革を呼び起こすかを模索していく。

明石書店HP: 学びのイノベーション-21世紀型学習の創発モデル

投稿者 :小熊(藤原) 利江 ドイツ語 1989年卒業

『駐日ドイツ大使特別講演会』を開催!

ドイツ大使講演会ポスター

本年6月22日、フォン・ヴェアテルン駐日ドイツを府中の本学キャンパスにお招きして「ドイツ大使特別講演会」が開催された。
お忙しい公務の合間を縫っての本学訪問であったが、フォン・ヴェアテルン大使は、日本の学生や若者との対話を重視しており、昨年11月のゲルマニア会総会ご出席の折にも、外語大学生との対話を希望されておられた。そのような事情から、この度大学側の全面的なご協力を得て、以下の様に本講演会が実現の運びとなった訳である。

・日時; 6月22日(水)午後(講演/対話集会約3時間)
・会場; 外語大府中キャンパス-プロメテウスホール
・講演; 『 EU諸問題とドイツ 』 講演後対話集会へ
・主催; 東京外国語大学ドイツ語研究室、ゲルマニア会
・後援; 駐日ドイツ大使館

当日は偶々イギリスのEU離脱関連国民投票の前日ということもあり、350名を超える学生他の聴衆がホールを埋め尽くす程であった。
ご講演に先立ち、立石学長が歓迎の辞を述べられ、外語大の歴史と現況、卒業生の状況、さらにEUの理念の一つである「共存・共生」が本学の教育理念の根幹ともなっていることを強調された。
大使ご講演の内容については、当日参加された元聴講生でもある清水薫美様(早稲田大学第一文学部英文学専攻)から寄稿文が当会へ送付され、本人のご了解を得て本投稿に添付させて頂くこととする。 [こちらからどうぞ]

当日の写真はこちらをご覧ください。

投稿者: ゲルマニア会 世話人幹事 D1966 能登 崇

卒業50周年記念行事出席時の感想

昭和41年アラビア語科卒業の同期生各位

皆さん、その後、お元気でお過ごしですか?伯国の五輪も猛暑も台風も「今は山中、今は浜」の歌のように、どんどん後ろへ飛び去っていきます。こんな風に時が経っていくのですねえ・・・
さて、私は6月25日に多摩キャンパスで催された卒業50周年記念行事に出席しましたので、遅れ馳せで雑駁で恐縮ですが、感想を申し述べます。
(1) アラビア語科1966年(昭和41年)卒業組としては、結局、私だけの出席となりました。遠隔地に住んでいる/体調不調/海外で仕事中/音信不通/想定外の予定ができた/静かにしていたい・・・といったことが不参加の理由でした。
本行事開催をお知らせし、出席を勧誘する経過の中で、各位と電話で話したり、電脳で交信したり、手紙を遣取りしたりしましたが、長いご無沙汰の後でも、各位が、それなりに、確り暮らしている様子が分かって「ああ、よかったなあ・・・」と思いました。今後も、どうか、それなりに平穏無事にお過ごしくださいますようにと願って止みません。
(2) 50年卒業組の代表として英米科の牛尾郁夫さん(文部省審議官で退官)(小生とはサッカー部で一緒に汗を流した仲間です)から、外語卒としての活躍の様子が、外語の後輩への期待が語られました。25年卒業組の代表としては中嶋科野さんが父中嶋嶺雄名誉学長の想い出を語りました。
(3) アトラクションとしては、ダンスクラブの相当上手な社交ダンス!とブラジル研究会のガチャガチャ音楽?が賑々しく披露されました。
それぞれ大したものです。
(4) 記念行事が終わると、ほぼ満員の講堂内が明るく照らし出されました。最上階に座っていた小生からは、頭頂部がつるつるに禿げて、白髪が孫悟空の鉢巻きのように頭を取り囲んでいる参加者が続々と外に出て行くのが見えました。一方、あれ、随分若い女性がいるなあ・・・と思いましたが、そうか、卒業25年組も含めた合同祝賀会だったなあ・・・じゃあ、彼女達は未だ辛うじて50歳未満だ!若いはずだ!と感激しました。
(5) 記念集合写真を撮りました。50年組はほぼ男性ばかり。25年組はほぼ女性ばかりでした。〔東京女子外国語大学〕と別称される状況が実感できました!
(6) その後、学食で懇親会がありました。一期生の中島剣山さん夫妻も参加しました。25年組のアラビア語科からは、5人参加しました。
皆、牧野先生と内記先生と藤田先生の教えを受けています。思い出話に花が咲きました。青山弘之さんは、今、外語で教授としてアラビア語を教えています。
(7) 8月6日(土)恵比寿の日仏会館で〔アラビア語科独自の単独の同窓会〕を発会させようという集いがありました。一期生から四期生のお爺さん世代が数人、世話役のおじさん世代が二三人、後は、現役の女子学生数人とかつての女子学生数十人で会場が埋められ、女子会のような雰囲気で盛り上がりました。

では、皆さん、お元気で・・・

投稿者: 森 雄一郎 アラビア語科1966年卒業

 

同窓生が書いた最新情報、熱血文章を満載!

インダス会・会報を読もう!
~会報24号の発行~

2016年8月20日

ヒンディー語、ウルドゥー語、ベンガル語の卒業生の皆さまにおかれましては、ご清祥のことと拝察いたします。

インダス会では、今年も会報24号を刊行します。外語大の各語部の中で、毎年会報を発行しているところは極めて少なく、その中でも、4半世紀近い歴史を維持しているのはインダス会だけです。今年も30名あまりの卒業生から寄せられ原稿により、多彩な内容となりました。会報は、単に同窓生の交流を図るだけでなく、国内、海外に暮らす先輩、後輩からの貴重な情報が掲載されています。また卒業後の「同窓生の歩み」を綴った文章や、亡くなられたクラスメートを偲ぶ文章も掲載されています。まだ一度も読んだことのない方は、是非ご一読ください。

2016-09-02_090638

===24号の主な内容(目次の順とは異なります)は以下の通りです。=====
① インドに駐在する方々からのインド便り、
② 地方在住の方からの寄稿、
③ 大学研究室の現況報告、
④ 震災から5年が経過した被災地からの報告、
⑤ 故・橋岡氏への追悼、
⑥ インド語専攻学生を無償でインドに派遣する画期的な奨学金制度の創設、
⑦ ヒンディー語、土井久彌先生の生誕100年を記念する特集、などです。

~会報の注文と会費の納入方法~

① 会報の配布は、注文制にしておりますので、Eメールにてインダス会事務局アドレス宛(indusoffice@yahoo.co.jp )に、ご住所、氏名、卒業年次(語科H,U、B)をご記入の上、ご連絡ください。
② 会費を銀行送金する場合: 三菱UFJ銀行、新宿中央支店、普通口座、3145856
「トウキョウガイコクゴダイガク インダスカイ」
③ 郵便振替:インダス会のブログをご覧ください。Googleの検索欄に
「東京外語大 インダス会」と入力すると、インダス会のブログ(HP)が読めます。

(インダス会事務局)

投稿者: 渡邉 光一 ヒンディー科 1966年卒業

アラビア語専攻、卒業生の集いが初開催

アラビア会_11961年、今から半世紀あまり前に本学に開設されたのが「アラ科」です。「アラ科」とはアラビア語を専攻語とする学科の俗称で、現在は国際社会学部西アジア・北アフリカ地域アラビア語専攻と、言語文化学部アラビア語専攻がそれにあたります。

2016年8月6日、「アラ科」卒業生による初めての集いが、都内で開催されました。参加したのは、第1期生から、今年春卒業したばかりの第52期生までの53人。古来よりアラビア産の乳香は「えも言われぬ芳香」として域外の人々に珍重されてきましたが、私たちの会場も、世代間や進路の違いを超えた「えも言われぬアラビアの香り」に包まれていたように思います。

それは、アラブ民族が人種、宗教、国籍は異にしても、不思議と共有している「ウルーバ」(アラブ人らしさ)のようなもの。在学中、最難解とされるアラビア語に真っ向挑んだ日々、留学先のエジプトやシリアで遭遇した珍体験を共有する者たちが自然と醸し出す「何か」でした。

第1期生の中島剣山氏による開会の辞、著書『慈悲深き神の食卓』で第7回辻静雄食文化賞を受賞された八木久美子教授(第18期)による挨拶、各世代の代表者達が語ってくれた在学中の思い出、そして出席者同士の懇談まで、「アラ科」55年の歴史を凝縮した濃密な時間となりました。

*アラ科「卒業生の集い」は、次の開催に向けて参加規模の拡大を図ろうと、事務局を発足させました。今回案内を差し上げることがかなわなかった卒業生の皆さま是非qudama_arab[a]tufs.ac.jp([a]は@)まで、ご連絡ください。

(アラ科「卒業生の集い」幹事 澤畑剛(1993年入学)、鈴木啓之(2006年入学)、在間咲野(2007年入学)、青山弘之(1987年入学))

投稿者: 在間 咲野 アラビア語 2012年卒業

東京外国語大学「インダス会」からのお知らせ 「会報発行」と「会費納入のお願い」

暑中お見舞い申し上げます。
東京外国語大学ヒンディー語、ウルドゥー語、ベンガル語の卒業生の皆さまにおかれましては、ご清祥のことと拝察いたします。さてインダス会では、今年の会報24号を近く刊行する見通しとなりました。同号には、80歳代から40歳代までの同窓生30名余りからの、興味深い原稿が寄せられ、卒業生の歩んだ多彩な人生航路がうかがえます。担当者からの無理なお願いにもかかわらず、ご多忙の合間をぬって執筆された皆様の熱意に、改めて厚く御礼を申し上げます。

★ 24号会報の主な項目・内容(目次の順とは異なります)
① インド留学を支援する画期的な奨学金制度を創設(研究室+インダス会)
② 土井久彌先生・生誕100年の記念特集
③ インドに駐在する方々からの「ユニークなインド便り」、地方在住の方からの寄稿、
④ 諸先生による活動報告(大学研究室の現況など)、
⑤ 震災から5年が経過した被災地からの報告、
⑥ 昨年他界された橋岡氏への追悼、など。

~会報の注文と会費納入の方法~

▲会報の購読は注文制です。卒業生の皆様からの注文(会費納入)に基づき、発行部数を確定した上で、印刷しております。すでに登録済みの会員の皆様には、封書によるご案内を郵送いたしましたので、同封の返信はがきに、郵送先の住所、氏名、卒業年次(語科H,U、B)をご記入の上、できるだけ早期に返送をお願いいたします。
▲8月25日の時点で、封書を受け取っていない方々は、インダス会への登録が済んでいないか、転居などにより住所が不明になっている方々です。これらの方々のうち、メールを送信できる方は、インダス会事務局のアドレス宛(indusoffice@yahoo.co.jp )に、ご連絡をお待ちしております。遠慮なく、ご連絡ください。
▲(ご注意)従来からの会員のうち、60歳以上で、「生涯会員」として登録された方々については、今年から「生涯会員制度を廃止」いたしましたので、ご了承ください。詳しいことは、ブログに掲載いたしましたので、ご一読ください。

以上
2016年7月30日
インダス会会長(東京外語会・副理事長)
渡邉 光一(昭和41H卒)

外大9条の会、10回目の年次総会。記念講演は島田雅彦さんで

9条の会2016年6月島田雅彦氏

早いもので東京外語大・九条の会は節目となる第10回年次総会ならびに記念講演を昨年に引き続き、外大の府中キャンパス(研究講義棟115大教室)で6月4日(土)午後1時から開きました。総会では、09年以降本会を代表して活動している涌井さん(外C1971)から昨年度の活動経過ならびに収支の報告に続き本年度の活動方針・予算案が提示され、これらも報告事項同様拍手承認されました。

午後2時からは本学出身の著名な作家、島田雅彦氏をお招きして「戦時下の想像力」という演題での講演が行われました。島田さんは舌鋒鋭く、かつユーモアたっぷりと現行憲法擁護を謳い、壊憲の動きを厳しく批判し、“ジジババサヨク”にエールを送りました。
氏によれば、現行憲法は単にユートピア的理想を謳ったものでも、時代の要請に応えられなくなった過去の遺物でもなく、日本が歩むべき未来に即した極めて現実的な指針たり得ているのです。すなわち日本が自国のことのみならず他国の戦後復興、人道支援にも貢献し、「世界の赤十字」たらんとしてきたことで獲得できた世界的信用は大きな財産であり、これは現行憲法が掲げている平和主義に因るところ大である、だから「平和ボケ」と自嘲する人たちが言うように現行憲法を壊憲した場合に失われる信用を計算すべきである。
しかも敗戦後70年が経過して、自民党は憲法を改定することで矛盾解消を図りたがっている。その理由として自民党が掲げているのは、現行憲法は連合国軍の占領下で同司令部に押しつけられたものであり、国民の自由な意思が反映されていない、という主張だ。この押しつけ論が出てきたのは、自衛隊が発足し、アメリカが日本を極東における反共防波堤に仕立てるべく再軍備をさせるようになった頃、つまり1954年あたりからだ。自衛隊と憲法の矛盾はアメリカの政策転換に起因するのである。現行憲法を押しつけだからといって改めようとするくせに、同じ押しつけである日米安保条約は頑(かたく)なに守ろうとする。ほとんど日米安保を憲法の上位に置こうとする政治方針と映る。
その上で小説家らしい言い回しで人工知能(AI)を巡っての見解を述べています。曰く、AIは学習能力があり、人間と違って過去の過ちを繰り返さないので、現行の与党政治家たちの国会内での投票行動を見るとAIに任せたほうが良い場面が多々出てくる。にもかかわらず人間には未来を「良い世に」という理性があり、たとえAIが人間を超えるようなことがあっても、人間はAIに次ぐ第二の種としてまだまだ捨てたものではない。そのためにも劣化した理性、虚栄、欲望など、人間のネガティブな部分を研究する必要がある、と。

午後5時から場所を変えて、大学会館内の「ホールダイニング」と呼ばれる円形食堂で懇親会が行なわれました。島田さんにも乾杯の発声までこの懇親会に付き合ってもらいましたが、60年代末から70年代始めにかけての外大の荒廃ぶりなどを、当時をよく知っている会員が島田さんに説明していました。懇親会は午後7時にお開きとなりましたが、その後二次会・三次会に繰り出した参加者もいたようです。

先日の参院選の結果、改憲勢力が3分の2を超える事態となってしまいましたが、私たちは決して諦めた訳ではありません。これからも外大内の「安保保障関連法案に反対する大学構成員有志の会」などとも連携しながら、粘り強く戦後民主主義を維持する活動を展開する所存です。こうした状況下、私たちの活動にご興味のある方は是非、下記までご連絡下さい。

連絡先: (Eメール)  tufs_peace9@yahoo.co.jp

投稿者: 鈴木俊明外 スペイン語 1972年卒業

本の紹介「覇王習近平 メディア支配・個人崇拝の命運」

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中国の政局は、このところ習近平国家主席に権力が集中し、内向きで頑なな方向へと進みつつあるように思えます。一方で、メディアに対する異常な締め付けや、毛沢東時代のような個人崇拝と権力の集中に対して根強い反発も見え隠れしています。
そこで、いま中国中枢で何が起こっているのか、ニュースの裏に潜む激動の動きを探りました。
もしご興味がありましたらお手に取っていただければ幸いです。

投稿者 加藤青延  中国語1978年卒業

本の紹介 3冊まとめて『ゲルダ』『音楽用語のドイツ語』『高齢社会におけるイノベーションと進化発展のダイナミズム』

ゲルマニア会(ドイツ語学科卒業生の同窓会)会員の著書・訳書を3冊、紹介します。アルムナイ文庫に寄贈してありますので、外語会プラザにお立ち寄りの方はどうぞ手に取ってみてください。

① 『ゲルダ』
著:イルメ・シャーバー 訳:高田ゆみ子(D1979) 解説:沢木耕太郎
祥伝社刊

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解説者・沢木耕太郎氏 まえがきより:
ゲルダについて私たちは多くを知ることがなかった。ある時期までは、リチャード・ウイーランが著わした『キャパ』の中で触れられている彼女についての情報がすべてだった。
だが、ウイーランのゲルダは、あくまでも「キャパの恋人」としてのゲルダだった。キャパにとってどのような意味を持つ存在だったのか、という観点を大きく出ることはなかった。
ところが、ここにイルメ・シャーバーの『ゲルダ』が現れた。
私は、あらためてゲルダという女性の像が明確になってきたことに、興奮を覚えた。

訳者コメントより:
ドイツ語を学んだとは言え、私は研究者にも教職者にもならなかった。しかし「翻訳」という仕事の道具を通して、この短くも凝縮したゲルダの生涯を追体験出来たことは実に幸福な経験だった。思えば、ゲルダの一生と同じぐらいの年月をかけてゲルダへの長い旅を続けてきた思いがする。

②『音楽用語のドイツ語』
著:岩川直子(D1969) 著:佐藤英

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著者まえがきより:
ドイツ音楽を演奏したり、ドイツ音楽の解釈に携わろうとする人にとって、ドイツ語やドイツの文化、ドイツ人のものの考え方を知ることは大変重要なことです。
必ずしも辞書のような使い方でなく、気になる言葉から「読む感覚」でお楽しみください。項目に挙げた用語に関連するエピソードやヒントが「コラム」覧に書かれています。

③『Innovations- und Evolutionsdynamik in demographisch alternden Gesellschaften 』 博士論文(高齢社会におけるイノベーションと進化発展のダイナミズム)
Autor: Kazue Haga (芳賀和恵)(D1989)
Verlag:

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著者要約より:

本論は、人口動態と経済発展の関連を論ずるものである。革新的イノベーションを生み続けない経済は、停滞する。既存のイノべ―ションは経時的にダイナミズムを失っていき、既存産業の活力は低下するからである。

イノベーションによる高齢社会の持続的な経済発展は前提条件の多い理論的コンセプトである。しかしながら、実現可能な経済発展の理論コンセプトであると結論づける。

紹介者:ゲルマニア会 世話人幹事  能登 崇  ドイツ語 1966年卒 

東京外語会ニューデリー支部<デリー外語会からの便り>

日時:2016年6月25日(土)午後6時半より
場所:Mahabelly(ケララ料理のお店)
MA-A05, Ground Floor, Restaurant Block, DLF Place Mall, Saket, New Delhi
+91 9999760895 +91 9911462757
https://www.zomato.com/mahabelly

2016年6月25日(土)午後6時半より、インドの首都(ニューデリー)近郊に在住する東京外国語大学卒業生の会(デリー外語会)が開催されました。湿度も高く、曇り空の続くデリー地域ではありますが、7名の外語大卒業生が集うことができました。今回の会場は、首都ニューデリーの南に位置するサケット・モールに隣接する南インド料理レストラン「Mahabelly」での開催となりました。参加者は冷えたビールやインド産白ワインと、本場ケララ料理に舌鼓を打ちつつ、歓談・談笑をすることができました。

今回の参加者は、日本大使館に勤務の佐藤さん(1988年ヒンディー語科卒)、インドヤクルト勤務の中嶋さん(2000年スペイン語科卒)、同じくインドヤクルト勤務の三次さん(2001年ラオス語科卒)、新日鉄住金エンジニアリング・インディア勤務の山田さん(2003年独語科卒)、山洋電気インド勤務の玉川さん(2003年ウルドゥー語科卒)、毎日新聞特派員の金子さん(2006年ヒンディー語科卒)、当会の取り纏めをしている第一三共インドの内田(1997年ヒンディー語科卒:本会の幹事)、以上7名です。

参加者は名刺交換・自己紹介を交え、現在の業務内容や各企業が直面する経営課題、余暇の過ごし方やゴルフに対する意気込み、デリーの穴場スポット等々、尽きない話題に花を咲かせ、歓談することができました。今回は参加者の集合写真の撮影を失念してしまった程です。お陰様で、会は穏やかにそして和やかに進行し、当会の幹事としましては、皆様が愉快な時間を共有することが出来たものと確信しております。次回の再会を約束し散会となりましたが、デリー外語会のネットワークの基盤づくり・更なる会の活性化・継続した定期会合の開催等々、今後も更に推進して参りますので、引き続き皆様方のご協力とご支援を宜しくお願い申し上げます。

投稿者: 内田祥夫 ヒンディー語 1997年卒業

本の紹介「フランス語作文の方法」

フランス語作文の方法(表現編)

書籍名:フランス語作文の方法(表現編)
仏語書籍名:thèmes français (expressions)
著者:木村 哲也(北海道教育大学函館校准教授)
判型:四六変形
ページ数:292ページ
定価:本体2,500円+税
発行所:(有)第三書房 http://www.daisan-shobo.co.jp/

第三書房QRcode

★ フランス語の作文力を確実に身につける本格的な入門書.
★ 216の表現パターン別に,課題文と1,000題以上の練習問題を訳しながら文法規則に従い,意味が正しく通じるフランス語を書く力を養成.
★ 詳しい解説と豊富な例文によって作文のコツを習得.
★ 日本語の課題文とフランス語解答例を収録した音声を無料でダウンロードできます.
★ 本文に出ている表現や熟語などを網羅した詳しいフランス語・日本語索引付き.

投稿者 :木村 哲也 中国語1982、フランス語1984、大学院1989年卒業

本の紹介『ヒトはどこまで進化するのか』

本 人はどこまで進化するのか

おかげさまでこのたび拙訳書が刊行されましたので、ご案内申し上げます。
ご高覧下さいましたら幸甚です。

『ヒトはどこまで進化するのか』
エドワード・O・ウィルソン著、長谷川眞理子解説、小林由香利訳
亜紀書房刊
2016年6月24日発売
定価 本体2000円+税
ISBN978-4-7505-1475-8 C0045

http://www.akishobo.com/book/detail.html?id=774

アリなどの「社会性昆虫」の研究でも知られ、自然科学と人文系の諸学の統合を論じてきた生物学者のウィルソンが、さまざまなアングルから「人間が存在する意味」を探る旅へと誘います。理系が苦手な訳者に代わり、行動生態学の長谷川眞理子先生が素晴らしい解説を寄せてくださっています。理系・ノンフィクションは苦手という方や、若い方にも読んでいただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿者: 小林由香利 英米語 1989年卒業

イタリア会開催のご報告

図1

2016年6月19日(日)、高田馬場駅前FIビル8階においてイタリア会が開催された。11:30~12:00第12回東京外語イタリア会総会、12:00~13:45東京外語イタリア会とTouring Club Italiano(略称TCI、日本ではイタリア旅行協会と呼ばれている)共催のイタリア文化講演会、続いて14:00ごろから懇親会が行われた。参加者は東京外語イタリア会登録会員等27名、TCI会員5名、一般2名、聴講のみ参加2名(在学生)、合計36名。

総会では西村暢夫顧問が、6月13日にお亡くなりになった井草隆雄会長を偲び、2013年の第9回総会のときに井草氏が講演された「黒髪の貴婦人」の話しをされ、その後故人のご冥福を祈って参加者全員により黙祷が捧げられた。また、立石学長の代わりに沼野恭子学長特命補佐が出席され、関係資料一式が配られると共に、東京外国語大学建学150周年基金ご支援・ご協力のお願いのお話しがあった。

在イタリア日本国大使館現地調整連絡会議認定日伊国交15周年事業のイタリア文化講演会では、東京外国語大学教授の和田忠彦氏が「世界文学のなかのイタリア文学と日本文学―翻訳からなにがみえるか~」のテーマで講演された。なじみ深い「クオレ」と「ピノッキオ」、はたまた春樹とカルヴィーノの作品など、ビジュアルで分かり易いお話しを参加者一同が興味深く拝聴した。

講演終了後、会場が教室型の配置から島型のテーブルにセッティングされ、リストランテ文流からワインとイタリア料理が運ばれ、オーナーの西村暢夫氏のメニュー説明、最古参の成本一郎氏の乾杯Salute!の音頭に始まり恒例の懇親会が行われた。ちなみに、懇親会メニューは、Antipasto 1) ナスとトマトソース、パルメザンチーズのオーブン焼き、2) パンツァネッラ、3) イワシのサオール、primo piatto ボローニャ風ラザーニャ(エミリア・ロマーニャの代表的バスタ)、2) ジャガイモの自家製ニュッキ、バジリコペースト和え(ジェノヴァの名物料理)、Secondo piatto 1) 国産豚バラ肉のオーブン焼きバルサミコ風味、赤玉ねぎのアグロドルチェ添え、フォカッチャ。

今回の懇親会は、参加者同士の懇談に時間を多めに充て親睦を深め交流してもらうことに重点を置いたが、恒例の3分間スピーチもあり大いに盛り上がった。3分間スピーチは時間の都合上、参加者全員と言うわけにはゆかなかったが、在学生から1956年卒の古参まで、世代による様々なスピーチに懇親会が一層盛り上った。
また、東京外国語大学建学150周年基金への協力について、東京外語イタリア会としても応分の寄付をすることで参加者の総意が得られた。
16:00も近くなり、名残つきないところ、また次回での再会を期して、最後にみんなで「VIVA イタリア会!」と唱えて、無事そして盛況のうちにイタリア会が終了した。

2016年6月24日 イタリア会幹事代表 鈴木征市
投稿者: 鈴木征市 イタリア語 1964年卒業

ポルトガル語科同窓会ルジタニア会活動報告「第10回新入生歓迎在学生との集い」の開催

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今年はポルトガル語科創設100年、本会発足10年に当たります。
その節目の折、去る6月16日(木)母校キャンパスで恒例の集いが卒業生17名の参加のもと開催されました。
第一部の「講演会」では、17:40より研究講義棟103語教室で1975年Po語科卒業生の名井良三氏が外交官としての経験を基に「ポルトガル語圏アフリカ事情と外交・国際関係ポルトガル語」の演題で講演されました。講演の中で特に語学力向上のための心構えにつき懇々と説かれていましたが、在学生には改めて気を引き締め直したことと思います。
第二部の「懇親会」は会場を特別食堂へ移し、19:00より開宴しました。
関係諸先生に御同席頂く中、立石博高学長より御挨拶を頂きましたが、当会活動へのエールと共に母校の運営と事業実施への支援に対する当会への期待が寄せられました。
ポ語圏からの多くの留学生も含め、総数74余名の参加で場内は活気に溢れ、所狭しと懇談の輪ができ、互いに交流を深めていました。定刻20:30岩崎稔副学長ご発声の一本締めでお開きとなりました。

投稿者: 須田實 ポルトガル語1966年卒業

 

 

ゲルマニア会 2016年春季世話人/有志の会:懇話会 『あるドイツ・ユダヤ女性の見た現代世界―いま日本で ハンナ・アーレントを読むということー』に参加して

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5月14日、ゲルマニア会の世話人会が開催された。この「懇話会」は毎回非常にsophisticateされた内容になる。今回のテーマはハンナ・アーレント論。
講話者はアーレント研究の第一人者、矢野 久美子氏。昭和62年(1987年)にドイツ語科を卒業され、現在はフェリス女学院大学国際交流学部で教鞭をとっておられる。昨年、岩波ホールで上演されたアーレントの映画が静かなブームとなり、また12月には矢野教授のインタビューが朝日新聞に掲載されたことから、幹事らが講演を打診したところ、快諾してくださった。

ハンナ・アーレントは、20世紀を代表する政治哲学者。1906年ドイツ・ハノーファーに生まれ、バルト海沿岸のケーニヒスベルク(現在はロシア領)で育つ。1920年代にマールブルクやハイデルベルク大学等で哲学や神学を学び、ハイデカーやヤスパースに師事。1930年代始めはベルリンなどで研究生活を送っていたが、ユダヤ人であったため1933年にパリに亡命。しばらくはパリで、シオニスト組織で働いていたが、1940年にアメリカへ亡命し、その後は、アメリカを拠点に活動した。
このアーレントという人物、理解が一筋縄ではいかない。
ユダヤ人中流家庭に生をうけ、祖父母とシナゴーグに礼拝に行く一方で、両親の友人から社会民主主義の薫陶を受け、そうかと思えばキリスト教徒のベビーシッターと日曜学校に参加するなど文化・宗教の混交する環境で育った。

大学に進学してからは、指導教授のマルティン・ハイデガーと程なくして恋に落ちている(不倫関係)が、ハイデガーの妻は反ユダヤ主義者。そして、ハイデガー自身も、後(1933年)にナチスに入党している。
18歳の時に尊敬する教授と恋におちたのは良い(?)としても、一般には理解しにくいのがその後の行動。第二次大戦後、1950年と52年に訪欧した彼女は、わざわざハイデガーと再会しているのである。しかも、ナチス関与の責任を追求しようとする人々から(その件はひとまず置いて)ハイデガーの思索の価値を擁護しようとすらしている。 元カレに対する女性のありがちな感情といえば、週刊誌ネタとしてはうけるが、そういうレベルで論ずべき人間ではない。また、「ユダヤ人」であることに重きをおいていなかったかと言えば、それも違う。親しい友人は彼女をdeutsch-jüdische Amerikanerin(ドイツ・ユダヤ系アメリカ人)と呼ぶこともあった。そんな彼女のアイデンティティを「抹殺」するような暴挙の限りを尽くしたナチスを積極的に支持した人と会い、その思索の価値を弁護する、なかなか真似できる芸当ではない。

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執筆者: 大塚美絵子 ドイツ語 1984年卒業
投稿者: ゲルマニア会世話人幹事 能登 崇 ドイツ語  1966年卒業

 

 

 

浪速路(なにわじ)は なには無くても 外語会 —「関西支部」同窓会 1幕10景240分 —

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KANSAI SHIBU Program

第16回を迎えた「外語会」関西支部の同窓会が、6月5日、大阪の新阪急ホテルに57名の参集を得て盛大に行われました。11時の開式から15時のお開きまで、時間を追ってご報告いたしましょう。

【第1景】「天地のひらく あけぼのに …」のテープ演奏で幕が開きました。1960年に制定されたこの大学歌は、格調高い歌詞と荘厳な調べで、何度聴いても心が洗われる思いです。でも「聴く」には最高だが、仲間と一緒に「歌う」には格調が高過ぎる。部活の打ち上げ会やコンパなどで青春の高鳴りを発散させる時にふさわしい、応援歌調の「第2の大学歌」も欲しいですね。

【第2景】総会のトップスピーカーは、「外語会」本部からお越しの長谷川康司・理事長(S1964/昭39)。支部の数を増やすこと、また、財務の立て直しのためにも、特に平成卒や女性がもっと多く会員になって欲しい旨、強調されました。

【第3景】続いて、立石博高・学長(S1976/昭51)の挨拶です。本学の英文名に含まれているForeign Studiesを冠する大学が、韓国、中国、ベトナム、ウズベキスタンなど東南アジアに拡がっていること、在学中に海外留学2回を目指す「留学200%」が実現に近づいていること、近いうちに3番目の学部「国際日本学部」の設置要望を文科省に出す予定であること….などを披露されました。日本語学部の新設が実現し、外語キャンパスが「人種のるつぼ」と化す(ちょっとオーバーかな?)光景を想像するだけで、実に楽しいです。

《続きはこちらよりお読みください。》

投稿者:関西支部 幹事 橋野博 ドイツ語 1961年卒業

 

 

2015年度外語会新潟支部会報告

新潟支部2015年度

2015年2月14日(日)、新潟市のイタリアレストランbitにて2015年度新潟支部会を開催しました。

当日はまだまだ冬の寒さが身にしみる頃ではありましたが、佐渡ご出身で今は東京在住されている安藤博臣さん(F1960)、昨年長岡技術大学を定年退職され、現在は静岡県に在住の稲垣文雄さん(F1974)も遠路遥々、冬の新潟まで駆けつけていただきました。

また今回は事務局長の富山栄子さんの紹介により、新潟大学医学部でロシアとの交流をメインに活動されている山川詩保子さんも特別ゲストとして参加。

毎回この会で話題になるのは、地方都市である新潟をいかに外語OB/OGで盛り上げていけるかというテーマ。支部長である渡邊登さん(F1982)は新潟大学で教鞭を振るわれ地域の高等教育のレベルアップに貢献され、小池泰子さん(F1973)は音楽イベント「ラ・フォル・ジュルネ新潟」の実行委員長として、桐生裕子さん(E1979)は新潟県幹部として施策を実施する立場として、など地域の活性化に貢献すべくがんばっていらっしゃる諸先輩方の活躍に圧倒されながら、自身もがんばらねば、と心を新たにした1日となりました。

会場となったbitは「全国居酒屋コンクール」で栄えある全国1位(!)を獲得した、地元で今最も話題のレストラン。毎年事務局の選定する店に間違いはないのですが、今回は殊のほか美味しい料理とワインを堪能させていただきました。

いつもながらこのような会を毎年企画いただいている事務局の富山栄子さん、守田奈津子さん(R1987)、和泉田祥子さん(R1991)には感謝、感謝です。来年はぜひ男子の参加率をアップさせたいですね。

出席者の方々(敬称略)
安藤博臣(F1960)、小池泰子(F1973)、稲垣文雄(F1974)、桐生裕子(E1979)、渡邊登(F1982)、後藤まみ(S1984)、富山栄子(R1986)守田奈津子(R1987)、和泉田祥子(R1991)、桜井裕子(C1991)、吉田麻由子(C1995)

投稿者: 吉田麻由子   中国語 1995年卒業

メコン会主催ベトナム語科今井教授による「神々の時代」邦訳出版記念会の開催について(結果)

メコン会集合

メコン会a

6月4日、本学の特別食堂において、メコン会が主催して今井教授による「神々の時代」の邦訳出版記念会、併せてメコン会新入生歓迎会を開催しました。今井教授から作者の紹介、邦訳に至った経緯、邦訳に当たり苦労した点、出版後の反響などお話しがありました。出席が叶わなかった会員から出版をお祝いする連絡が多数入ったほか、「私は、統一前と後の南北ベトナム双方で長年暮らした実際の経験から、当時の様々なことがらを思い起こしながら、非常に懐かしい思いをもって本書を読み終えました。今井先生の優れた力量とご努力に深い敬意を表します。先生の素晴らしい翻訳を通じ、本書はベトナムを深く理解したいと願う日本人の必読書となることは間違いないものと思われます。」というメッセージが寄せられ、今井教授にお伝えしました。

また、今年度メコン会会員となった新入生に対する歓迎会を併せ行いました。新入生に対し卒業生、在校生から本校入学のお祝い、学生生活を送るに当たっての激励の言葉が寄せられ大盛況のうちに会は終了しました。

投稿者 : メコン会会長 野崎正人 ベトナム語 1971年卒業

 

本の紹介『レーニン対イギリス秘密情報部』

表紙レーニン対イギリス諜報局

『レーニン対イギリス秘密情報部』(ジャイルズ・ミルトン著、築地誠子訳、原書房、3500円+税)
書評掲載:週刊文春「私の読書日記」(立花隆氏、2016年4月14日号)
読売新聞(奈良岡聰智氏、2016年5月15日)
日本経済新聞(川成洋氏、2016年5月25日)

2016年3月刊行の拙訳書『レーニン対イギリス秘密情報部』を紹介させて頂きます。

本書は、ロシア革命前夜の1916年春から革命後の1921年春までの5年間にわたり、イギリス秘密情報部とイギリス領インド帝国の諜報員たちがペトログラード(現在のサンクトペテルブルク)、モスクワ、中央アジアのタシケントで繰り広げた命懸けの諜報活動を描いた歴史ノンフィクションである。彼らの多くがロシアの秘密警察に尾行され、逮捕・処刑される危険にさらされながら、機密情報を自ら、あるいは赤軍、共産党、政府内の反ボリシェヴィキの協力者から入手して暗号化し、イギリスやインド帝国に送り続けた。そして彼らの活動の成果により、イギリスは1921年の英ソ通商協定締結を有利に進めることができた。「フロックコートを羽織った大使が一年かかってしまうことを、変装した諜報員は一日で達成することができた」のだ。現代諜報戦はまさにここから始まったと言える。
イギリス人諜報員として登場するのは、すでに『人間の絆』を出版していた作家のサマセット・モーム、後年『ツバメ号とアマゾン号』シリーズで児童文学の大家となるジャーナリストのアーサー・ランサム、ジェームズ・ボンドのモデルと言われた「最強のスパイ」シドニー・ライリー、諜報活動の功績によりナイトの称号を与えられた「百の顔を持つ男」ポール・デュークス、ロシア人の協力者や連絡係のネットワーク作りに長けた陸軍航空隊将校ジョージ・ヒル、著名な探検家でもあったインド帝国政治部の情報将校フレデリック・ベイリーほかである。彼ら(ベイリーをのぞく)の総司令官にあたるのが、本書のカバーでレーニンの後方に写っている片眼鏡の軍服姿の男マンスフィールド・カミング――イギリス秘密情報部(後年のMI6)の長官「C」だ。
現代では考えにくいことだが、彼ら諜報員はイギリス帰国後、自らの冒険談――もちろん機密情報については触れずに――を回顧録や記事として活字に残している。著者は彼らのそうした主観的でやや誇張気味の文章と、彼らがカミングやインド帝国情報部宛てに送った客観的な報告書の副本(1997年に情報公開)を照合しながら本書を書き上げた。
著者のジャイルズ・ミルトンは日本でも人気の作家で、9作の歴史ノンフィクションのうち既に4作(『スパイス戦争~大航海時代の冒険者たち』『コロンブスをペテンにかけた男』『さむらいウィリアム』『奴隷になったイギリス人の物語』)が邦訳されている。

書評等ですでにご存じの方もおられるかもしれませんが、書店や図書館にお出かけの際はお手に取って頂ければ幸いです。活字もやや大きめの仕上がりになっております。

                 投稿者:築地(岩崎)誠子、ロシア語科1976年卒

2016年 仏友会総会・懇親会

仏友会総会(大)

仏友会総会 小左jpg       仏友会総会 小右

4月23日(土)恒例の仏友会総会が東京・大手町サンケイプラザで開催されました。当日は天候にも恵まれ、総勢59名の出席者(現役学生3名を含む)で賑わいました。

はじめに藤倉会長(1970/昭45)の挨拶があり、金澤副会長(1968/昭43)の会務報告の後、会計・監査報告が承認されました。今年は、2年に一度の幹事改選の年でしたが、今回も藤倉会長以下、現在の布陣で継続することが承認されました。ここで総会の部は終了とし、その後、川口先生(1981/昭56)から母校の近況報告をいただきました。

続く講演会の部では、今回は原耕三氏(1974/昭49)を講師に迎えて1時間半ほどお話しいただきました。氏は、卒業後、全日本空輸(ANA)に入社されましたが、1994年から98年にかけてアムステルダムに駐在した折、大病を患って入院。その時、若い頃に読んだ松本清張作『アムステルダム運河殺人事件』を土台に小説を書くことを思いつき、長年の構想を経て『アムステルダムの詭計』を執筆。これが、昨秋見事に「福山ミステリー文学新人賞」(選者:島田荘司氏)を射止めたのを機に、そこに至った経緯とともに、学生時代の西ヶ原の思い出や、フェルメールに関する薀蓄などを披露していただきました。氏の飄々とした語り口に、会場はしばしば笑いに包まれました。

懇親会に移る前の休憩時間を利用して、出席者一同を1970(昭45)以前卒の<シニア組>と1971(昭46)以降卒の<ジュニア組>に分け、記念写真を撮影しました。なお、講師と現役学生と会長には、両方の写真に登場してもらっています。

続く懇親会では、南仏産の赤白ワインのグラスを手に、参加者たちは昔話に花を咲かせたり、お互いの近況を尋ねたりしながら、仏友会伝統の和やかな雰囲気を楽しんでいました。現役学生3名は、昨年秋の外語祭のフランス語劇『美女と野獣』出演者代表の皆さん。懇親会の中で自己紹介の場も設けて、ご挨拶いただきました。

<ジュニア>世代の出席者からは、「外語の諸先輩方とはお目にかかる機会がなかなかありませんでしたが、久しぶりに外語の懐かしい雰囲気に浸ることができました」「仏友会の催しにお邪魔するようになって少しずつ、外語大卒業生としてのアイデンティティのようなものを意識できるようになってきました」などの感想が聞かれました。また、<シニア>世代の方々からも、「数十年ぶりにお会いできた方もいて、楽しい時間でした」「次の世代の幹事も加わり、少しずつ若返りが行われているようで安心しました」などのお言葉をいただきました。

次回の集まりは、11/19(土) 本郷サテライトで開催予定の「サロン仏友会」。こちらでは、講演の後、ボジョレ・ヌヴォを軽食とともに楽しむのが恒例となっています。参加者一同、秋の再会を約して散会し、一部の方々は二次会に場所を変えて旧交を温めておられました。

投稿者: 中村 日出男  フランス語 1974年卒業